夏から秋にかけて発生する台風。
近年は台風の発生が増え、大型台風が上陸する傾向にあります。
台風の大きさの基準や、ヘクトパスカル(hPa)毎の風の強さはどう違うのか、
そして時速に換算する計算方法を分かりやすく解説したいと思います。
台風の大きさの基準は?
気象庁は目安として、10分間の平均をもとに台風の大きさと強さを決めています。
大きさは風速15mの風が吹く(吹く可能性)がある範囲の半径で決定され、
強さは最大風速で決められています。
風速15m/s以上の半径
大型(大きい) 500km以上~800km未満
超大型(非常に大きい) 800km以上
最大風速
強い 33m/s(64ノット)以上~44m/s(85ノット)未満
非常に強い 44m/s(85ノット)以上~54m/s(105ノット)未満
猛烈な 54m/s(105ノット)以上
ヘクトパスカルは台風の中心付近の気圧を表した単位ですが、
数字が小さくなるほど強い台風となります。
しかし、強さはヘクトパスカルだけで決められているのではありません。
気象庁によりますと、風の強さと大きさで決められています。
しかし、よくヘクトパスカルの数字が小さいほど大型だ!
といわれていますので、ざっくりとした目安としては
950hPa ・・・・ 台風
940hPa ・・・・ 強い台風
935hPa ・・・・ 非常に強い台風
915hPa ・・・・ 猛烈で危険な台風
大体このように区分されています。
台風のヘクトパスカル毎の風の強さはどう変わる?
台風は上から見下ろした場合反時計回りに風が吹いています。
台風本体の風にプラスして、台風を進めるための風が同じ方向に吹くため
進行方向の右側のエリアは猛烈な風の影響を受けます。
台風◯号は△hPaで〜
とニュースで言っていても、なんとなく台風本体の強さはわかるけど風がどのくらい吹くの?
と、よく分かりませんよね。
参考までに、よく比較されている過去の台風のヘクトパスカルと最大風速をご紹介します。
第二室戸台風→上陸時925hPa 最大風速66m/s
伊勢湾台風→上陸時929hPa 最大風速45.4m/s
台風の大きさはヘクトパスカルで決まる訳ではありませんが、
過去の台風のデータを見るとやはりヘクトパスカルの値が小さければ
風が強くなります。
最大風速◯m!
でも、なかなか実感がわかないです。
これを時速に換算してみましょう。
最大風速を時速に換算する計算方法
(例)風速50m/sの非常に強い台風
風速は一秒間を進む距離なので、それを1時間に置き換えると1時間の秒数は3600秒
3600秒で何キロ動くのかが時速になります。
秒速の値は3600÷1000をします。
(※メートルをキロメートルに換算するため)
キロメートルに換算した3.6をかけます。
50m(風速)×3.6=180
時速180キロ!
スカイダイビング並みのスピードです
このように計算すると実感がわきますね。
ちなみに、他のもののスピードで例えるならば
人が歩く速度→4キロ
自動車→60キロ
プロ野球選手ピッチャー平均→140キロ前半
新幹線→200〜300キロ
飛行機→800〜1000キロ
風速4.5m/sの台風であれば大谷翔平選手の投げる球並みのスピードです。
そう考えると恐ろしいですよね
ベランダに置いてある物が吹き飛べば凶器になるんです。
ですから、ご近所さんやご自身の被害を考えて台風前にはきちんと
屋内などに片付けるように対策をとりましょう。
まとめ
ニュースで台風の強さを見る時はヘクトパスカルだけでなく、
最大風速をよくチェックしておきましょう。
そして、時速に換算するととんでもない事が起こる事を想定して
身の回りの対策をきちんとしておくことを心がけましょう。